谷川浩司

失速する光速流

(画像:王位戦中継ブログより引用)

現在の日本将棋連盟会長でもある谷川浩司九段。

将棋史上最年少の21歳で名人になり、十七世名人有資格者でもある大天才棋士。

低迷する成績

数々の輝かしい実績を残し、2014年秋に紫綬褒章を受賞した谷川九段

その受賞を祝う会で、谷川九段はこのように語りました。

祝福を受けた谷川九段は感無量の表情で、「このところ、棋士としてはみなさんに顔向けできない成績しか残せていませんが、50代になっても存在感を示すことはできるはず。

これからも10代、20代の若い後輩らと盤上で濃密な会話を交わせるよう精進していきたい」と話し、会場から大きな拍手を浴びた。

(引用:【「50代の存在感示したい」 谷川九段の紫綬褒章祝う会】より)

最盛期には四冠王にもなり、七冠制覇に挑む羽生善治現三冠と激闘を演じた棋界のプリンスも、現在の成績は芳しくなくなっています。

残念ながら、50代になってから、谷川九段が存在感を示したような活躍は記憶にありません。

本人自ら「顔向けできない成績」と認める、過去6期(2010~2015年度)の谷川浩司九段の年度成績を見てみましょう。

年度 年齢 対局数 勝数 負数 勝率
2010 48 29 11 18 0.3793
2011 49 27 10 17 0.3704
2012 50 26 11 15 0.4231
2013 51 36 14 22 0.3889
2014 52 32 12 20 0.3750
2015 53 28 11 17 0.3929

谷川九段が最後にタイトル戦に出たのは第64期名人戦(2006年度)のことで、今からもう10年も前の話。

それからしばらく、タイトル戦からは遠ざかってもA級には留まっていましたが、第72期A級順位戦(2013年度)で2勝7敗に終わり、32期連続で在籍したA級(名人在籍含む)から陥落します。

A級陥落後

永世名人有資格者であることから去就が注目されましたが、B級1組に在籍して指し続けることを決意。

そして翌期、B級1組で迎えた第73期順位戦(2014年度)は4勝8敗で降級を争うする始末(最終的には残留)。

そのまた翌年の第74期(2015年度)では6勝6敗と、降級争いを演じた昨年度よりは少し盛り返しましたが、かつては60局を超える対局数、7割を超える勝率を誇っていた成績も、今となっては寂しい限り。

今年度はその失速に拍車がかかっており、順位戦では出だし4連敗を喫し、全棋戦に範囲を拡げてもしょっぱい数字しか残っていません。

年度 年齢 対局数 勝数 負数 勝率
2016 54 11 2 9 0.1818

いかに大天才棋士といえども50歳をにもなれば、棋力が衰えるのは避けられない運命。

かつて谷川九段と覇を競った中原誠十六世名人・米長邦雄永世棋聖も、最後にタイトル戦に登場したのはそれぞれ47歳、50歳のとき。

A級からも50歳代前半で陥落し、以降は全盛時のような活躍をすることはありませんでした。

現在の谷川九段の低迷する成績も、自然なことといえます。

嘱望される復活

でも、やっぱりファンとしては、もう一度谷川九段にタイトルホルダーとして返り咲いてほしいのです。

谷川九段は、ぼくが将棋をはじめた頃からの憧れの棋士。

関西の王者として、いつまでも君臨し続けていてほしいと思っているファンは多いでしょう。特に関西には。

もう、ぼくら一将棋ファンにできることは、信じて応援することだけですね。

谷川九段がもう一度返り咲く、その時を。

羽生善治七冠の誕生を許した後、竜王・名人を取り返して華々しく復活した、あのときのように。

-谷川浩司