羽生善治

羽生善治三冠「この映画で、また村山君と会えて嬉しかった」

映画「聖の青春」がついに公開され、羽生善治三冠も舞台挨拶に駆けつけました。

ただでさえ過密気味の対局の合間を縫って、こういう仕事まで舞い込んでくるとは、さすが将棋界の第一人者は違いますね。

また村山君と会えて嬉しかった

奥様・羽生理恵さんによってTwitterで明かされた、舞台挨拶に出発する前の羽生三冠の一幕。

なんだかほっこりするような、なんだか泣けてくるような。

もちろん、映画に出てくる村山聖は、松山ケンイチ氏が演じる村山聖です。

それでも羽生善治三冠が「また村山君と会えて嬉しかった」と言ったということは、それだけ松山氏の演技が本人を彷彿とさせるほどに見事だった、という証左でしょう。

もう二度と会えないはずのライバルに、また会えてよかったですね。羽生先生。

何度書いてもいい話

村山聖八段(死後、九段追贈)が亡くなったと将棋連盟に伝えられた日、羽生善治四冠(当時)は対局中でした。

自分が天才と認めた棋士の訃報を聞いたとき、さすがにショックが大きかったらしく、それは指し手にも影響するほどでした。

羽生に村山将棋について聞いた。

「攻めが鋭くて、勝負カンが冴えている将棋。もし健康ならタイトルをいくつか取ったでしょう」と答えてくれた。「もし村山さんが健康でも、羽生さんは七冠を取れましたか」とちょっと意地悪な質問をすると、少し考えて「もし健康ならと同情されること自体彼は嫌だったでしょうね」とだけ言った。多くを語りたくないという様子だった。

この日の将棋は両者とも冴えが見られなかった。羽生優勢の終盤だったが、両者ともに不可解な手を指し最後は羽生が勝った。よほどショックが大きかったのだろう。

(引用:村山聖八段(当時)の急逝が将棋連盟に伝えられた日より)

深夜にこの将棋を終えた後、羽生四冠は息つく暇もなく村山家の実家がある広島へ、弔問へと訪れます

これはきっと、当時からお互いにその才能を認め合っていたからこそで、「多くを語りたくないという様子」なのがリアル。

この話はホント、何度書いてもいい話です。

-羽生善治