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捌きのアーティスト・久保利明九段の挑戦! 振り飛車党のタイトルホルダー誕生なるか?

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(画像:竜王戦中継ブログより)

年明けから始まる第66期王将戦の挑戦者として、「捌きのアーティスト」こと久保利明九段が名乗りをあげました。

アマチュアには振り飛車党がわりかし多いのに、タイトル戦に登場する棋士はほぼ全員居飛車党。

振飛車党のファンにとっては、相矢倉や横歩取りを観ても、はっきりいってつまらない。

・・・なーんて内心思っている、そんな振り飛車党ファンに待望の朗報です。

振り飛車党がタイトル戦に登場するのは、2012年の第53期王位戦で藤井猛九段が羽生善治王位に挑戦して以来のことです。

6年前の栄光・5年前の悲劇

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久保利明九段は、第59(2009年度)と第60期(2010年度)の王将在位者。

ちょうどゴキゲン中飛車の最盛期にあたり、振り飛車党の二冠王(棋王・王将)として活躍していました。

しかもA級にも在籍しており、名実ともに振り飛車党のエースともいうべき活躍を存在でした。

ですが、2011年度末の棋王・王将防衛戦と時を同じくして、将棋界に「超速」旋風が吹き荒れました。

「超速」旋風に屈する

超速は奨励会員の星野良生(よしたか)三段(現四段)が開発した、ゴキゲン中飛車対策の指し方で、升田幸三賞を受賞した画期的な戦法でした。

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玉を6八で保留したまま右銀を素早く4六まで持ってきて、そのまま攻めて良し、振り飛車が捌いて来ても良し、というハイブリッド作戦で、捌きのアーティストの本領が封じ込められてしまいました。

そのせいもあり、2011年度末に棋王・王将ともに失冠し、A級からも陥落する憂き目に遭いました。

2012年3月のたった1ヶ月の間に、A級二冠からB1無冠にまで転落してしまったのです。

この当時、ぼくはネット中継でこのW防衛戦を見ていましたが、そのときのことをよく憶えています。

久保九段が「なんとか軽く捌いてやろう」と苦心している様子が指し手から伝わってきて、それが全く報われていないことを気の毒に感じていました。

リターンマッチ

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(画像:棋王戦中継ブログより)

その後1期でA級には戻りましたが、昨年また陥落し、タイトルホルダーには戻れぬまま時が過ぎて現在に至ります。

なので久保九段にとっては、今回は6期振りに王将に返り咲く千載一遇のチャンス。

相手はコテコテの居飛車党の重鎮・郷田真隆王将なので、それぞれのスペシャリスト同士楽しみな組み合わせです。

そして5期前の棋王戦で、久保利明棋王を破ったのが、その郷田真隆九段(当時)だったのです。

今回はあのときとは、棋戦と立場を変えてのリターンマッチ。

振り飛車党として、是非とも久保九段に勝ってもらいたいと思って、応援しています。

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