藤井猛

藤井猛九段の揮毫 「涓滴」の意味

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(画像:棋聖戦中継ブログより引用)

「涓滴」の意味

藤井猛九段がよく揮毫(毛筆で何か言葉や文章を書くこと)する言葉に、「涓滴」という言葉があります。

「涓滴岩を穿つ」という格言があり、「わずかな水のしずくも、絶えず落ちていれば岩に穴をあける。努力を続ければ、困難なことでもなしとげられるコトバンク)」という意味です。

「涓滴」の精神の体現者

藤井猛九段は言わずと知れた藤井システムの創始者。

藤井システムは将棋の革命と言われ、自身もその戦法を原動力に竜王を獲得しました。

羽生善治三冠は藤井システムについて、このように語っています。

羽生 例えば森下システムだと矢倉がずっと指されてきたなかで、基本があってシステムが生まれてきたわけですが、藤井システムは角道止めて飛車回って四間飛車にする、あとは全部彼の独創だからそれがすごいところです。

(引用:羽生善治名人が語る藤井システム

独創的な戦法を世に生み出した棋士・藤井九段のプロへの道のりもまた独創的。

これまで断片的に明かされてきた修業時代の過去が将棋世界2014年9~11月号で語られました。

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特に、将棋世界2014年11月号はほぼそっくりそのまま「藤井システム創作秘話」といっていい内容で、伝説の一号局までの苦難の道程が明かされています。

羽生三冠が語った言葉を裏を返せば、藤井システムという戦法はそれまでの将棋の常識には存在しなかったということ。

既存の定跡がベースにあれば、新手が功を奏す可能性は高まりますが、藤井システムの場合はベースそのものが存在しないので、報われるあてもなかったということ。

報われるあてのない研究をたった一人で実現させられたのは、まさに「涓滴」の精神があったからこそ。

「努力を続ければ困難ことでも成し遂げられる」といいますが、ほとんどの人は口で言うほど簡単にはできないのです。

藤井猛九段はまさに「涓滴」という言葉の体現者なのです。

-藤井猛