将棋

2016年度の「将棋界の一番長い日」を終えて

2016年度の「将棋界の一番長い日」も終わり、今年もそれぞれの棋士に明暗分かれる運命が突きつけられました。

今年は挑戦者・降級者ともに最終局前には決まらず、しかも挑戦権を争う棋士 VS 降級を争う棋士の組み合わせが3組も発生するという運命の悪戯としかいいようのない「将棋界の一番長い日」でした。

さて、今年の挑戦者・降級者は一体誰に決まったのでしょうか。

稲葉陽八段が挑戦者に!

(画像:朝日新聞DIGITALより)

第75期名人戦挑戦者が稲葉陽八段に決まりました。

初参加ながら、序盤から快調に白星を集めて出だし7連勝。

8回戦で渡辺明竜王に初黒星を喫して、最終局で負ければプレーオフにもつれ込む可能性もありましたが、見事に勝って自力で挑戦権を獲得しました。

終わってみれば8勝1敗で、後を追っていた2人が揃って負けたので、成績だけ見れば挑戦権争いなど無かったに等しいと勘違いしてしまいそうです。

今春、迎え撃つ現名人は29歳の佐藤天彦名人。

稲葉八段は現在28歳なので、第75期名人戦は20代同士の激突ということになります。

つい数年前までは羽生・森内の交代制名人みたいな感じだったので、いきなり将棋界全体が若返ったような気がします。

森内俊之九段がまさかの降級

挑戦者争いが順位戦の光なら、降級争いは影の部分。

今期、三浦弘行九段への特例措置がなされたので降級枠はひとりだけ。

その貧乏くじを引くハメになったのは、まさかの十八世名人有資格者・森内俊之九段。

確かにここ数年成績は下降気味だったけど、でも今期で落ちるとは全く想定の範囲外でした。

とはいえ、まだ46歳なのでもう一度A級に返り咲く力は十分すぎるくらいにあるはずです。

来期のB級1組では、永世名人が2人(谷川・森内)同時に在籍するという将棋史上初の事態になります。

今期A級総決算

*画像:名人戦棋譜速報(スマホ版)よりスクリーンショットで作成

最終局を終えて、今期の成績は以上のようになりました。

前期の佐藤天彦八段に続いて、今年も初参加の20代棋士がぶっちぎりで挑戦者になりました。

羽生善治三冠

最終局で羽生善治三冠が負けたのは意外な感じ。

結果的には、勝っても挑戦者にはなれなかったとはいえ、ここ一番の勝負で負けるのは羽生善治三冠らしくない。

しかも相手は屋敷九段で、それまで22勝3敗と圧倒的に勝ち越していました。

佐藤康光九段

降級候補筆頭だった佐藤康光九段は広瀬章人八段を破って、順位の差でギリギリ残留に成功。

広瀬八段も勝てばプレーオフに望みがつながる大勝負でしたが、新会長の底力に屈しました。

渡辺明竜王

渡辺明竜王は最終局を制して、例年通り6勝3敗でフィニッシュ。

すでに挑戦権争いからは脱落していましたが、挑戦権争いをしていた広瀬八段を順位の差で上回って来期も順位は3位と好位置。

負けていれば来期順位が5位まで下がっていたので、勝つと負けるでは大違いでした。

でも、そろそろ名人になれないと、本当に名人になれないまま終わりかねない。

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