藤井聡太

【炎の七番勝負第2局】 永瀬拓矢六段が藤井聡太四段に貫禄勝ち 【AbemaTV】

AbemaTVのオリジナル企画『藤井聡太四段 炎の七番勝負』の第2局。

第1局では増田四段に見事勝利をおさめた藤井聡太四段ですが、第2局では永瀬拓矢六段に屈しました。

この将棋は生放送ではなく録画なのでいつ指されたのかは分かりませんが、将棋ファンが初めて見た藤井聡太四段の敗局です。

藤井四段が負けたのは残念ですが、そういう意味で貴重な将棋でした。

ゴキゲン中飛車に屈する


第1局に続いて先手を引いた藤井四段はいつもの通り居飛車を選んだのに対し、永瀬六段はゴキゲン中飛車で対抗します。

プロデビュー当時は振り飛車党・千日手王だった永瀬六段ですが、それも今は昔。

近年は居飛車の採用が多くなっており、藤井四段も予想していなかったことを対局後に明かしています。

藤井四段は超速で対抗し、永瀬六段はそれを意に介することなく一目散に美濃囲いに組み上げます。

そこから先手が銀を出て歩を掠め取り、後手が飛車を浮いて捌きを目指す、最近よく見るかは分からないけど定跡書で見た覚えはある展開になりました。

この形は藤井四段にとって、師匠との対局でも経験したことがなかったらしく、経験の差が出た将棋でした。

また永瀬六段は序盤からテンポよく指し続けたのに対し、藤井四段は序盤から時間を多く使うときが目立ちました。

その結果、消費時間に30分近くの差がつき、中盤のねじり合いの真っ只中に藤井四段の持ち時間を使いきる事態になりました。

是非とも時間を使って読みの裏付けを入れたいときに1手30秒で指し続けないといけないのは辛かったと思います。

勝負の綾がない終盤

終盤に入ってからは藤井四段に攻めの手番が回ってこず、得意の切れ味鋭い寄せは見られませんでした。

第1局の▲9七玉!みたいな妙手で逆転しようにも、局面が分かりやす過ぎて勝負の綾がどこにもなく、さすがの藤井四段でも為す術はありませんでした。

終局直前で藤井四段がガクッと肩を落とし、あからさまに敗勢を意識しているのが目に見えて分かりました。

形勢が態度に表れるのはあまり勝負にはよくないはずですが、このあたりは14歳ですからまだ仕方ないですね。

本局の総括

戦型という点でも持ち時間の使い方という点でも、経験の差が出た将棋でした。

まぁ、プロデビューして間もない14歳の少年と、まだ24歳とはいえプロ7年目のタイトル戦経験者では経験に差があるのは当然です。

むしろ、この企画の意義は藤井四段に名だたる実力者と早めに対局の機会を与えて、プロの水に慣れることにあるとも思います。

とはいえ、将棋自体は永瀬六段の貫録勝ちといっていい内容でした。

いまだ公式戦6戦負け無しの藤井四段にとっては、初めてプロの洗礼を浴びた結果となりました。

-藤井聡太