羽生善治

羽生善治少年の迷作詰将棋

2017/04/11

将棋を始めたら必ず、強くなるためには詰将棋を解くように勧められます。

ですが将棋の才能と詰将棋の才能は別物らしく、棋士といえども詰将棋の才能に長けた人はそうはいません。

例えば、藤井聡太四段は詰将棋を解く方もすごいですが、創る方でも才能を持っています。

しかし、羽生善治三冠は詰将棋に関しては、人並みの才能だったようです。

詰将棋創作の才能は並

以下の2作が、羽生善治少年が昭和55年3月、小学3年生・アマ初段のときに作った詰将棋です。

見ての通り、「人並みの才能」です。

第1図は駒が多すぎて美しくないし、第2図はそもそも詰将棋として成立していません。

実践を指す機会が少なかった善治少年はその寂しさを紛らわすために詰将棋の問題を自分で作った。

そして作品が完成するたびに仕事中の八木下さんに「これ、解ける?」と見せに来たらしい。

例えば第1図がその問題。持ち駒の香4枚をベタベタを打ち並べ、最後は1筋で詰む。

・・・・・正直言って大人の目から見れば稚拙である(失礼!)。

実は他の問題も似たり寄ったりで中には飛車を3枚使った作品もある(第2図)。

子どもの作った詰め将棋だから割引いて見てあげないといけないが、少年時代の羽生の作品となると過度な期待を抱いてしまう。

きらめくような才能を持っていた善治少年も詰将棋を創る能力は人並みだったようだ。

(引用:将棋世界Special Vol.2「羽生善治」 P.96~97より)

*詰将棋の解答は将棋世界Special Vol.2「羽生善治」P.97の欄外に載っています。

八木下氏の機転

なぜ40年近く前に作った詰将棋が今も現存しているかというと、それはひとりの席主の機転の賜物。

羽生少年が将棋を始めてまもなく通い出した、八王子将棋クラブの席主・八木下氏が大切に保管していたからです。

八木下さんは善治少年のその日の成績、大会戦績などこまめに記録していた。優勝カップを授与される表彰式の作品などもたくさん保管している。

「この子はきっと将来プロになると思ったからね。いい記念になると。まあこんな事やってるから忙しくなるばかりで儲からないんですけどね」と苦笑する。

(引用:将棋世界Special Vol.2「羽生善治」 P.92より)

多くの棋士を輩出した道場の席主だけあって、将棋少年の才能を見抜く目は確かなようです。

-羽生善治