佐藤天彦

第75期名人戦 横歩取り△8五飛戦法で開幕

21年振りの20代同士の対決となった第75期名人戦がいよいよ開幕。

今年の1月に29歳になった佐藤天彦名人が、今年8月に29歳になる挑戦者の稲葉陽八段を迎え撃ちます。

両者のこれまでの対戦成績は天彦名人の4戦全勝なので、データ的には天彦名人に分のある勝負です。

横歩取り△8五飛戦法

相掛かりの出だしからお互いに十八番の横歩取りに合流し、後手の稲葉八段が意表の横歩取り△8五飛戦法を採用します。

横歩取り△8五飛戦法は別名「中座飛車」ともいい、その名の通り中座真七段がその創始者である戦法。

2000年前後に大流行し、当時20歳の渡辺明竜王誕生の原動力となりました。

長い長い序盤戦

現代将棋はあらゆる戦型の定跡が整備され、近年の2日制のタイトル戦では1日目から終盤に突入することすらあります。

しかし本局は超スローペースで駒組みが進み、終盤どころか中盤にすら入っていません。

ただし、先手はこれ以上指す手が難しいのに対し、後手は△6三銀と上がれば好形になるので、先手としてはそれは許せません。

なので、2日目は始まって早々に本格的な戦いが起こる可能性が高いです。

異例の封じ手

本局は封じ手時刻が18:30に設定(終局時刻を早めるためらしい)されていたのですが、天彦名人はなかなか指し手を封じませんでした。

席を立ったりリップクリームを塗ったりしたあとに、急に姿勢を正したので、今にも指すんじゃないかという雰囲気すらありました。

さすがにその心配は杞憂でしたが、指し手を封じたのは19:00を過ぎてから。

天彦名人は封じ手(41手目)に1時間18分消費しており、どうやって仕掛けるかを苦心している様子が伺えます。

-佐藤天彦