増田康宏 藤井聡太

【炎の七番勝負】 藤井聡太四段、絶妙の玉捌きで増田康宏四段を破る 【第1局】

2017/06/23

藤井聡太四段が7人の棋士に挑む、AbemaTVのオリジナル企画「炎の七番勝負」第1局。

対局相手は、藤井聡太四段とともに、将棋界に2人しかいない10代棋士の増田康宏四段。

2016年の新人王といういきなりの難敵ですが、95手までで藤井四段が制勝。

しかもただ勝つだけでなく、その稀有な才能を示しての勝利でした。

得意の角換わり

藤井四段の先手で、戦型は得意の角換わりからお互いに玉を固め合い、先に仕掛けたのは藤井四段。

1筋に飛車を転回して香車を交換し、後手がその香を8筋に設置して戦闘態勢を固めます。

先手が何もしなければ、次に△8五歩から一方的に攻め倒されるので、先手は何かしなければいけません。

この迫力ある後手の攻めに対する藤井四段の指し手が、そのキラリと光る才能を示した好手順でした。

会心の▲9七玉!

60手目以降の指し手:▲7四香△同銀▲同歩△7五香▲7三歩成△8六香▲9七玉!

後手が玉頭から襲いかかってくるのは目に見えているのに、それでも攻めを呼び込んで指せるという大局観には驚きです。

歩の裏から2枚目の香を打たれても、悠然と▲7三歩成と、あまり攻めには働いていない桂馬を取る。

ついに△8六香と走られて、飛車+香車2枚の三段ロケットが炸裂したように見えますが、そこで▲9七玉!が絶妙の凌ぎ

怖いようでも△7七香成なら、飛車を取って▲7一飛を見せれば、先手玉が上部へ逃れるのを後手は防ぐ手立てがありません。

後手の攻めは迫力があるように見えて、根元の飛車を取りきってしまえば、途端に攻めが切れてしまうのです。

後手の攻めを受け切った後は、先手があっという間に寄せきってしまいました。

結果的に、▲9七玉が勝着となったわけですが、藤井聡太の株が大幅に上がったような、単なる勝因に留まらない雰囲気を持った一手でした。

第2局:対永瀬拓矢六段戦

-増田康宏, 藤井聡太