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棋聖戦挑戦者・斎藤慎太郎七段のスピード出世劇場

2017/07/01

第88期棋聖戦挑戦者は、かつて共著を出版した者同士の決戦を制した、斎藤慎太郎七段に決まりました。

横歩取りから、先手の糸谷八段が勇気流と呼ばれる、先手の対策として昨今注目を集めている戦型になります。

後手が勝勢になったあと、糸谷八段の熾烈な粘りに手を焼いて一度は形勢が混沌とするものの、一瞬の隙を突いて寄せ切りました。

斎藤慎太郎七段の棋士生活の軌跡


斎藤慎太郎七段は1993年4月21日生まれの、つい先日24歳になったばかりの若手棋士。

18歳のとき(正確には19歳になる直前)、2012年4月1日付でプロ入りしたので、今年で棋士生活は6年目。

2012~2016年度の成績を表にまとめました。

年度 対局数 勝数 負数 勝率
2012 36 27 9 0.7500
2013 35 21 14 0.6000
2014 43 28 15 0.6511
2015 52 40 12 0.7692
2016 36 27 9 0.7500

2017年度も4戦全勝で、通算勝率は7割を超えていますが、新人棋戦も含めて棋戦優勝などの実績はなし。

電王戦FINALではApreyを破るなど高い実力を持ちながらも、公式戦では脚光を浴びる機会に恵まれませんでした。

スピード昇級&タイトル初挑戦

しかし、ここ1年ほどで、その秘めたるポテンシャルが開花しつつあります。

昨年度末にB級2組で9勝1敗の成績をとり、B級1組に昇級します。

順位戦参加6期目でB級1組まで昇級するのは、近年稀に見るスピード昇級です。

渡辺明竜王と豊島将之八段が23歳でB級1組に在籍していましたが、到達するまでにはそれぞれ8期、7期かかっています。

斎藤七段は過去5期のうち、C級1組で3期かかった以外、C2・B2ではそれぞれ1期抜けしています。

そしてこの度、棋聖戦の挑戦者となり、タイトル初挑戦も決めました。

平成生まれの棋士がタイトル戦に登場するようになってきた

2010年代になって以降、渡辺竜王よりも下の世代の棋士がタイトル戦の常連となってきました。

その年齢に着目すると、糸谷哲郎八段(1988年10月5日生まれ)や佐藤天彦名人(1988年1月16日生まれ)など、平成になる直前の昭和時代に生まれた棋士が多数でした。

しかし、以前からタイトル戦に出ていた豊島八段(1990年4月30日生まれ)に続いて、平成生まれの棋士がタイトル戦に絡むようになってきました。

昨年度は、棋聖戦では永瀬拓矢六段が、棋王戦では千田翔太六段の2人が挑戦者となりました。

今期の王位戦(白組)では佐々木勇気五段が3連勝で快走し、タイトル初挑戦に近づいています。

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