将棋界で今、最も勝ちっぷりが凄まじい棋士・豊島将之八段
社会的には、将棋界のスターといえば、永世七冠を成し遂げた羽生善治竜王か、プロ入り以来負け無しで29連勝した藤井聡太四段のことでしょう。
ですが今、将棋界で最も勝ちっぷりが凄まじいのはその2人ではなく、おそらく豊島将之八段です。
「序盤・中盤・終盤 隙のない男」豊島将之八段が強すぎて強すぎる!という記事を書いて1ヶ月が経ちましたが、その勢いはとどまることを知りませんでした。
7年振りに王将戦の舞台に立つ
(画像:毎日新聞より)
豊島八段の2017年12月6日現在の今年度成績は、35戦29勝6敗(勝率:0.8285)です。
前述の記事を書いたときからは3勝2敗ですが、勝つべきところでしっかり勝っています。
第67期王将戦
【#将棋 ニュース】
豊島将之八段が挑戦権獲得、久保利明王将と七番勝負へ/将棋・王将戦挑決リーグ戦|Abema TIMES https://t.co/QWuUUQEhS6 #AbemaTV— AbemaTV 将棋ch【公式】 (@abematv_shogi) 2017年11月22日
ご存知の通り、20歳のときに挑戦者になって以来7年ぶりに、第67王将戦挑戦者に名乗りを上げています。
4連勝からの1敗でつまずきかけましたが、最終局で深浦康市九段に見事勝ち切っています。
第76期A級順位戦
4戦全勝で迎えた6回戦(3回戦が抜け番)でこちらも深浦康市九段を下し、5連勝でさらに独走態勢を固めています。
プロの目から見ても、すでに現時点で、このまま豊島八段が挑戦者になってもおかしくない、との意見すらあります。
将棋の方は、順位戦が行われてA級はこのまま決まりそうな勢いになってきました。
空気感としては、今一番強そうというか勢いがありそうな棋士が無冠というのが驚きで、ここから一気に複数タイトルを取っても不思議ない感じがします。
(引用:大平武洋の自由な日々より)
二番手で追う羽生善治竜王がすでに(5勝)2敗しているので、うっかり1敗してもまだ自力なのも追い風になっています。
第3期叡王戦
こちらはまだ本戦トーナメントが始まったばかりで、12月19日(火)に高見泰地五段との1回戦が控えています。
一般棋戦
JT杯将棋日本シリーズでは決勝で山崎隆之八段に負け、2連覇を逃しています。
第67回NHK杯では3回戦で昨期の準優勝者・佐藤和俊六段に勝ち、ベスト8に進出しています。
王将戦七番勝負の前哨戦
8日はA級順位戦7回戦▲久保利明王将(3勝2敗)-△豊島将之八段(5勝0敗)戦が行われます。7回戦最後の対局。A級で勝ち越しているのは本局の二人と羽生善治竜王(5勝2敗)。豊島八段は勝てばより有利に。中継は名人戦棋譜速報https://t.co/CBZZ4Hnd19 #shogi #meijinsenhttps://t.co/GMjArEgPoQ
— 銀杏 (@ginnan81) 2017年12月7日
「将来の名人候補」と期待され続けながら、いつしか棋士になって10年の月日が流れましたが、いよいよ今度こそ、初戴冠に手が届くところまで来ました。
7年越しの戴冠を懸けた第67期王将戦七番勝負は、年が明けて間もなく、1月7・8日に開幕します。
王将位の座に在るのは、奇しくも7年前に20歳で挑んだときと同じく久保利明王将で、相手にとって不足は無し。
そして明日、いや日付が変わったので本日12月8日(金)に、第76期A級順位戦7回戦▲久保利明王将(3勝2敗)vs △豊島将之八段(5勝0敗)戦が行われます。
この勝負はいわば、年明けからの七番勝負の前哨戦ともいうべきで、まさにこのタイミングで組まれているのも天の采配。