羽生善治

羽生善治三冠の「永世七冠」への挑戦

節目の第30期を迎えた今期の竜王戦は、松尾歩八段と羽生善治三冠が挑戦者決定三番勝負に進出しました。

もし羽生三冠が挑戦者決定戦を制し、渡辺明竜王をも破った先には、悲願の「永世七冠」が待ち受けています。

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永世七冠まであと竜王1期

(画像:竜王戦中継ブログより)

もう今更言うまでもなく、羽生三冠は竜王以外の6タイトルの永世称号を獲得しています。

つまり永世竜王を獲得すれば、夢の「永世七冠」が達成されるのですが、いかに羽生三冠といえど至難のワザなのです。

永世竜王は、竜王位を「連続5期もしくは通算7期獲得」により、その称号を引退後に名乗る資格を得ることができます。

羽生三冠はこれまで竜王を通算6期保持していますが、その6期目を獲得したのは2002年まで遡ります。

つまり、永世竜王を取り損ねてからすでに15年が経っているわけです。

羽生三冠の竜王戦15年史

その翌年、第一次全盛期の森内俊之九段(当時)に敗れ、2004年からは渡辺明竜王(当時20歳)の無双が始まります。

かつては「竜王」のタイトル保持者はコロコロと変わるのものだったのですが、今では「竜王=渡辺明」のイメージが確立されていると言っても過言ではありません。

その間、羽生三冠が竜王戦の挑戦者になったことは2回あり、2008年と2010年に渡辺明竜王に挑んだのですが、いずれも阻止されました。

特に2008年のシリーズは、将棋史に残る名勝負でしたが、羽生名人の方がまさかの引き立て役でした。

将棋史上初めての「3連敗4連勝」で防衛された上、初代永世竜王を先越されました。

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このシリーズで渡辺竜王が自信を増したのか、その2年後のシリーズでは順当に押し切られた感じで敗退しました。

2011年からは挑戦者になれず、2014年に挑決に進みましたが、糸谷哲郎六段(当時)に敗れて今にいたります。

今期の挑戦者がもうすぐ決まる

羽生三冠が19歳のとき、初めて獲得したタイトルが竜王だったのに、それの永世称号を獲得するのが最も遅れているとは、なんたる皮肉でしょうか。

とはいえ、とにもかくにも挑戦者になれなければ話になりません。

松尾歩八段との挑戦者決定三番勝負は今まさに進行中で、8月14日に行われた第1局を羽生三冠が制しました(その観戦記が将棋世界 2017年10月号に掲載されます)。

第2局は25日に行われ、もし羽生三冠が負けた場合は、第3局が9月8日に行われ、今期の挑戦者が決まります。

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