将棋漫画

『将棋めし』は、ただ将棋めしを食べまくるだけの漫画ではなかった

2017/08/20

いま流行りのめし漫画の将棋版、その名もズバリ「将棋めし」

今年1月に単行本の1巻が発売され、今月23日には待望の2巻が発売されます。

主人公・峠なゆた玉座

その主人公は、「ノーカロリー・ノー将棋」をモットーとする女性棋士・峠なゆた玉座。

著者が「女流棋士=女性棋士」と勘違いしているのではなく、れっきとした「女性」棋士です。

順位戦はC級1組、段位は六段ですが、試し読みからも読める第1話で、玉座のタイトルを獲得しました。

東京在住ですが出身は関西なので関西弁を多用し、同期の棋士からは「なゆたろう」と呼ばれています。

考え事をしながら歩いているとよく壁にぶつかる、天燃キャラでもある。

将棋めしに対するこだわり

なゆたは対局中に食べる食事、つまり「将棋めし」に並々ならぬこだわりがあり、メニューが相手とカブるのは嫌なタイプで、さらにはゲン担ぎや縁起の善し悪しも重視します。

食事も勝負の一環」と考えており、相手とカブるのを避けた結果、五番勝負の食事が全局「カレー」になったり、鰻重の「松」に注文をしなおしたりしてまでこだわります。

こだわりにこだわり抜いて選んだ将棋めしを美味しく頂き、再開後になゆたが好手妙手の類を閃いて勝つ!のが、ストーリーの基本スタイル。

食事をしているときは表情豊かですが、カロリー補給後、いざ将棋となると途端に「勝負師の顔」になります。

ただ将棋めしを食べまくるだけの漫画ではない

いまどきよくある「メシ漫画」のひとつですが、なゆたがただ将棋めしを食べまくるだけの漫画ではあらず。

特にスゲぇ!と思ったのが、1巻の第6食(このマンガでは話数をこう数える)。

なゆたは、現実の将棋界には存在しない「女性棋士」ですが、その区別は劇中でも説明されており、その設定もしっかりと活かされています。

女性棋士であるなゆたを前に、女流棋士である自分の立ち位置に葛藤する女流棋士が出てきて、正直ここまで踏み込んで描写するのかと驚きました。

↑赤兎馬アンナ女流二段。棋風はかなりの攻め将棋。

ミニスカフリルが似合うのを、なゆたは内心羨ましく思っている。

私は将棋めしにはあまり興味はなく、だから単行本が発売されてもしばらく買いませんでした。

ですが、試し読みで読むうちに、「ただのめし漫画ではない」と思うようになり、ついにはAmazonでポチっと購入したのですが、正直期待を超えたクオリティでした。

めし漫画に興味はなくとも、なゆたを中心とするヒューマンドラマに興味が惹かれます。

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