ネット中継将棋観戦記(藤井聡太四段)

藤井聡太四段、二転三転四転の大熱戦を制す

藤井聡太四段が竹内雄悟四段に勝ち、第89期棋聖戦一次予選決勝まで勝ち上がりました。

棋聖戦一次予選は持ち時間1時間なのですが、終局時刻は13時29分。

総手数154手のうち半分以上を1分将棋で戦い、二転三転どころか四転した大熱戦でした。

4度目の対決


藤井四段にとって竹内四段との対局はすでに4局目で、対戦成績は藤井四段の3戦3勝。

過去3局の戦型はいずれも対抗形で、藤井四段の居飛車に対し、竹内四段が飛車を振っています。

本局も竹内四段が中飛車に振り、4局連続で戦型が対抗形になりました。

序中盤では上手く駒を捌いた藤井四段が指しやすくなります。

しかしその直後からやや消極的な指し手があり、その隙に玉頭から上手く攻めをつないだ竹内四段が指しやすくなります(逆転その1)。

千日手打開の英断

穴熊の暴力で一方的に攻め立てた竹内四段でしたが、攻め駒が不足しており、千日手模様に突入(終局まで長引いた一因)。

しかしそれを打開(120手目△1四角)したのは藤井四段の方で、それが功を奏し逆転に成功します(逆転その2)。

秒に追われた大悪手

後手玉は形が不安定ながらも寄らない形になり、このまま藤井四段が勝ち切るものだと誰もが信じていたところ、まさかの事態が起こります。

藤井四段が時間に追われ、珍しく一手ばったりの悪手(134手目△3九馬)が出て再逆転(逆転その3)。

先手の攻めが細かったのは、2筋3筋に歩が利かなかったからでした。

その3筋の歩を取った手の罪は重く、敗北寸前まで追い込まれてしまいます。

最後のドラマ

今度は誰もが藤井四段の敗局を覚悟していたところ、最後の最後にドラマが起こります。

143手目で、竹内四段は▲3二成銀と金を取りました。

代えて金を取らずに▲3四歩と打てばそれまでだったのですが、竹内四段は金を取ってから歩を打ったため、これが最後の逆転への布石となりました。

その後も、投了一手前の▲6四竜に代えて▲4二金~▲5一竜と追っていたら、先手にもチャンスはありました。

しかし、長い長い1分将棋で消耗していたのか、竹内四段は気付くことができませんでした(逆転その4)。

「中学生棋士対決」が実現するかもしれない

次局は第89期棋聖戦二次予選進出を懸けて、左ブロックから勝ち上がってきた棋士と戦います。

もしその相手が都成竜馬四段なら、なんとこちらも今期4度目の対局となります。

そして二次予選まで勝ち上がれば、その初戦で谷川浩司九段と「中学生棋士」対決が実現する可能性があります。

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