ネット中継将棋観戦記(藤井聡太四段)

藤井聡太四段が四段戦予選優勝! 叡王戦本戦トーナメント出場を決める

99%負けていたはずの将棋すら勝ってしまう藤井聡太四段【第3期叡王戦四段戦予選準決勝】

苦戦の末に、最終盤の大逆転で佐々木大地四段に勝った藤井聡太四段。

本戦トーナメント出場を懸け、三枚堂達也五段に勝って同じく決勝に進んだ杉本和陽四段と相見えました。

聡太流振り飛車退治の法

(画像:藤井聡太四段、四段戦で優勝 本戦T進出より)

奇しくも師匠と同じ姓の棋士と戦うことになった藤井四段に対し、杉本四段は三間飛車に振ります。

藤井四段は対振り飛車の将棋では、居飛車穴熊ではなく、急戦調の指し方で対抗することが多く、6日の対宮本広志五段戦でもそうでした。

ただ、相手の得意戦法を真っ向から受けて立つ棋風のため、コーヤン流(イビアナに組ませて叩く三間飛車)には堂々と穴熊に組んだりはします。

対抗形の急戦でよく見るような見ないような仕掛けで戦端が開き、藤井四段が少し指しやすくなります。

藤井四段の対振り飛車での駒の捌き方はホントに上手く、対抗形の将棋で序盤から不利になったのをほとんど見たことがありません。

しかし杉本四段もいわゆる「鍛えの入った受け」で粘り強く指し、徐々にその差を詰めていきます。

突然の疑問手

ところが形勢が互角に戻った直後、先に疑問手を指したのも杉本四段でした。

おそらく、「苦しい将棋を粘って五分に戻した瞬間、気の抜けたように悪手を指してしまう」アレです。

秒に追われたのか、いきなり90手目△8六銀と玉頭を押さえた手が時期早々。

逆に攻め駒を責める受けで催促されて突っ込まざるを得なくなり、たちまち攻め駒不足に陥り、手番が藤井四段に移ります。

もっともそこで藤井四段の指した手が緩手で、杉本四段に最後のチャンスが来ていたのですが、形勢を悲観していたのでしょう。

迫力のない受けの手を指したので、そこでゲームセット。

第3期叡王戦四段戦予選優勝者は藤井聡太四段に決まり、「叡王」の座を懸けて、本戦トーナメントを戦うことになりました。

「叡王」の座を懸けて戦う天才少年

藤井聡太四段にとっては、八大タイトル戦では竜王戦、棋王戦に続いて本戦トーナメント出場を果たしました。

連勝記録が止まって以降、新人棋戦で悉くベスト8で敗退したり、王将戦では菅井竜也七段(←王位奪取の3週間ほど前)にふっ飛ばされたりして、相変わらず勝ち星は集めていたものの、目立った戦果はしばらく鳴りをひそめていました。

それに比例して対局に集まるマスコミの数もガクッと減ったりしていましたが、今回久々に目立った成果を挙げたことで、再びその狂騒の藤井聡太フィーバーが戻ってくるような予感がします。

50年振りの最高勝率記録に、順位戦1期抜け、そしてこの度、再び最年少タイトル獲得への道も拓けたので、竜王戦が終わった後、年度末にはきっとまたエライことに...!

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