ネット中継将棋観戦記(藤井聡太四段)

常識破りの仕掛けで圧勝! 藤井聡太四段が順位戦5連勝

10月12日(木)、第76期C級2組順位戦5回戦(の2日目)が行われ、藤井聡太四段が星野良生四段に勝ち、負け無しの5連勝を決めました!

順位戦参加当初はやや不安定なところも見られましたが、局数を重ねるごとに安定感が増し、着々と1期抜けへの道程を歩んでいます。

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常識破りの仕掛け

対戦相手の星野良生四段といえば、言わずと知れた「超速3七銀戦法」の生みの親。

本局は藤井四段が、超速の生みの親が指す先手番ゴキゲン中飛車に立ち向かう構図になりました。

藤井四段がお得意の二枚銀から、常識破りの仕掛けで優位を築きます。

この36手目△8六飛と走ったのが、振り飛車党からすれば「マジか!」と言いたくなる意表の一手。

なぜなら、▲6五桂と跳ねられて桂をポロっと取られながら飛車取りにもなるという、味の良過ぎる返し技があるからです。

振り飛車の奥義のさらに上を行く?藤井聡太四段

ところが本譜は以下、△8九飛成▲7七角△1三角▲4八飛△8六歩と進み、駒損だったはずの藤井四段があれよあれよの間に駒得を果たしました。

最後はその得した金銀を自陣に投入し、頑強に受け潰して難なく勝ってしまいました。

ゴキ中側はこの戦型なら、部分的にこの返し技が成立することを前提に指しているはずです。

なのに、その手順にわざわざ踏み込んで、桂損を代償に竜を成りこんで、端角をヒョイっと覗いて、それだけで居飛車側が指しやすくなりました。

相手の手に乗って捌くのが振り飛車の奥義なのに、さらにその手に乗って捌いてしまった藤井聡太四段。

...それじゃあ今までのセオリーはなんだったんだ?

全勝者が3名に絞られる

5回戦開始前、全勝者が藤井四段を含めて5名いました。

順位がよい順に、増田康宏四段、佐藤和俊五段、渡辺大夢四段、藤井聡太四段、今泉健司四段です。

実はこの5名のうち、藤井四段を除く4名の対局相手が全員3勝1敗という、上位陣の星の潰し合いが行われました。

そして5回戦が終わってみれば、佐藤和俊五段と渡辺大夢四段が負け、全勝者が3名に絞られました。

ただし、三枚堂達也五段以下9名が4勝1敗で追いかけており、激戦は必至です。

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