第30期竜王戦七番勝負

羽生善治棋聖、永世七冠に向けて幸先よく先勝! 【第30期竜王戦第1局】

2017/11/04

羽生善治棋聖の永世七冠が懸かった歴史的シリーズである、第30期竜王戦七番勝負がついに開幕。

奪取に向けて、防衛に向けて、お互いに幸先よく勝ちたい第1局は、羽生善治棋聖が95手までで制しました。

羽生棋聖の意欲的な仕掛け

(画像:竜王戦中継ブログより)

相掛かりから、ゆっくりとした展開になると思いきや、羽生棋聖が意欲的な仕掛けで戦端を開きます。

47歳になった今でも最先端の将棋を取り入れ、それを指しこなそうとする姿勢はまさしく棋士の鑑。

しかし渡辺竜王も怯まず強く反発し、1日目が終了します。

私は1日目の棋譜を見て、なんとなく羽生棋聖の仕掛けが無理気味に思えて、「渡辺竜王がガッチリ受け止めて勝つだろう」と思っていました。

渡辺竜王が指しやすくなる

(画像:竜王戦中継ブログより)

先に端を突き捨ててボヤボヤしていられない羽生棋聖は2筋から一直線に攻め込み、渡辺竜王も端を逆用しつつ先手の攻めを受けとめようとします。

飛車先の正面突破を狙う羽生棋聖と、それを阻みつつ返し技を狙う渡辺竜王という構図になり、そうなればだいたい後者が上手くやるとしたものです。

本譜も概ねそういう進行を辿り、先手の攻めに乗して安全地帯に逃げ込んだ後手が少し指しやすくなりました。

あとは羽生棋聖の攻めに的確に対応すれば、渡辺竜王がきっちり余して勝つだろう...。

形勢逆転

そう思っていた矢先、景気よく天王山に▲5五銀の一手が、羽生棋聖の手から放たれました。

一見急所の見えづらい後手陣ですが、5四銀に働きかけることで、桂馬と馬で上から押し潰す寄せが見えてくるようになります。

渡辺竜王は△5五同銀から△2八と反撃しましたが、感想戦後に追記されたコメントによると、単に△2八なら渡辺竜王に分があったらしく、ここを境に形勢が入れ替わりました。

細い攻めをガッチリ受け切るのは、本調子の渡辺竜王なら朝飯前のはずです。

それまでにも渡辺竜王にもっと良くする手があったらしく、それを悉く逃し、最後には先手に押し切られました。

第2局は渡辺竜王の正念場

この将棋は本来、渡辺竜王の方が受け切って勝てるはずだった将棋でした。

後手番で勝てたはずの将棋を落とした以上、第2局以降に影響するのは必至です。

渡辺竜王が先手番の次局で、是が非でも勝ってタイに戻さないと、そのままズルズルと負けてしまう可能性も...。

追記:第2局も羽生善治棋聖が勝利しました。

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