ネット中継将棋観戦記(藤井聡太四段)

藤井聡太四段が順位戦6連勝! 鋭い強襲でベテランを一蹴!

11月2日(木)に第76期C級2組順位戦6回戦が行われ、藤井聡太四段が脇八段に勝ち、無敗の6連勝を決めました!

順位戦は名人位へとつながる長き道程ですが、着実に1期抜けへと近づいています。

そして本局の勝利で、さりげなく10連勝に到達しています(11月2日時点での未放映のテレビ棋戦は除く)。

今年度の最多連勝は藤井四段にほぼ決まりですが、このまま2位も藤井聡太四段になるかもしれません。

藤井聡太、突っ張る

(画像:産経WESTより)

なんだか最近よく見る気がする相掛かりから、序盤巧者な藤井四段がちょっぴりやらかしてしまいます。

脇八段に上手く指され、気がつけば先手だけ一歩得しているのに対し、後手にはそれに代わる主張がありません。

それがただちに勝敗に関わるわけではありませんが、ただ漫然と駒組みを進めては次第に苦しくなっていきます。

なので藤井四段は46手目△5五歩と突っ張り、少し無理矢理に主張を作りにいきました。

玉頭の歩を伸ばすので、リスクも高い手です。

しかし、こういう手にも果敢に踏み込んでくるのが、藤井四段の将棋の魅力的なところです。

天王山を巡る戦い?

この手の直接の意味は先手の右銀を5六に引けないようにし、先手陣を理想形に組ませないことです。

先手は▲6七金右から▲5六歩と反発し、5五歩を直接咎めにかかりますが、それが結果的に形勢の針が藤井四段に傾くきっかけになりました。

先手は銀を引かされたものの、天王山を取り返して作戦が成功したように思えますが、その瞬間から争点が中央から別のところに移っていました。

脇八段が5五を確保した瞬間に放たれた、△3八歩が鋭い手裏剣。

無条件にと金を作られたらダメなので同飛と取るしかありませんが、△4九角から△6七角成とぶった切り、△8七飛成と成り込む強襲が成立しました。

突然の終局

こうなってしまうと、後手の5六歩がベストポジションで威張っているのに対し、先手の5五歩がもはやなんでもありません。

天王山(5五)を押さえた瞬間から、天王山(争点)ではなくなっていたのです。

角金交換で後手の駒損ですが、どうやって攻めればいいかさっぱりわからない先手に対し、後手の指し手は単純明快。

いったん竜を自陣に引き揚げてから、6筋7筋の歩を突っかけていけば、カナ駒の足りない先手は受けに窮します。

すると70手目△6四銀までで、脇八段がまさかの投了。

指せばまだまだ続きますが、先手の玉頭から押し潰していく手が厳しく、脇八段はもう勝ち目がないと判断したのでしょう。

次の対局は11月21日(火)

本局の勝利により、藤井四段の2017年度成績は45戦39勝6敗(勝率:0.8666)となりました。

もうこれは、今年度の記録四部門(対局数・勝数・勝率・連勝)を総ナメにするかもしれません。

そして藤井四段の次の対局は、産経WESTによれば、11月21日(火)の王座戦一次予選まで飛びます。

やけに間が空きますが、テレビ棋戦の対局でも入っているのでしょうか?

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