ネット中継将棋観戦記(藤井聡太四段)

藤井聡太四段が稲葉陽八段に負け、NHK杯ベスト16で敗退

2017/12/16

【12/10】 NHK杯ベスト8を懸け、A級棋士・稲葉陽八段に挑む藤井聡太四段

第67回NHK杯3回戦で藤井聡太四段が稲葉陽八段に負け、敗退が決まりました。

とうとう藤井聡太四段が、今期のNHK杯から姿を消します。

藤井四段はまだ実力的に、A級棋士相手には勝つのは厳しいだろうなと思っていましたが、案の定厳しかったです。

A級棋士との実力差

藤井四段の後手番で始まった将棋は、両者居飛車党ということで、相掛かりに進みました。

藤井四段と稲葉八段の実力差は序盤早々に表れ、中盤にはもうあからさまに主導権を握られていました。

なんというか、指し手がことごとく後手に回っている感じで、藤井四段が限られた選択肢の中から一番マシな手を選ばされてる...そんな印象を受けました。

↑飛車取りは残ってるは、銀取りが受からないは、8筋で駒が渋滞してるは、玉形も薄いは...。

もうこれは、たっぷり時間を残して終局し、残りの放送時間は感想戦が流れるのかな...?

そんなことをコーラを飲みながら観ていましたが、終盤に入ってから、藤井四段が見せ場をつくりました。

容易には勝たせない藤井聡太四段

自陣に駒を次々に投入してクソ粘りをしつつも、こっそりと攻防に利く手も混ぜ、妖しい指し回しで先手の攻めを翻弄します。

4三香が玉頭の空間を埋めつつ先手陣に利かし、3三角が2筋をカバーしながらも銀取りになっており、5二角が竜の横利きを遮断しつつ先手の銀をこっそり狙っています。

秒読みになってからは、時間が切れる寸前での着手が頻発し、解説者や視聴者をヒヤヒヤさせながらも、容易には土俵を割りません。

それまで気分良く駒を捌いていた稲葉八段も次第に攻めあぐねるようになり、かすかに後手にも希望が見えてくるようになります。

A級棋士の地力

...しかし、並の棋士なら逆転していたかもしれませんが、そこはさすがA級棋士。

後手陣の欠陥を見抜いて受け無しに追い込むと、最後の王手ラッシュも振り切り、169手までで稲葉八段が制しました。

藤井四段が本局に勝っていれば、ベスト8進出とともに、渡辺明棋王との初手合いの可能性もあったのですが、それは実現せず。

気がつけば、終局まで放送時間いっぱいまでかかり、これだけの熱戦になるなら是非とも感想戦も観たかったです。

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