渡辺明

渡辺明棋王、竜王失冠後は2連勝で2017年を締め括る

2017年12月5日、羽生善治棋聖が15年振りに竜王を奪取し、悲願の永世七冠を成し遂げました

しかし、勝者がいれば必ず敗者もいるのが将棋界の必然。

前人未到の偉業を日本中が賞賛していたその影で、対局相手だった渡辺明棋王は、失意の中にいました。

渡辺棋王のブログには、失冠後、現実逃避の旅に出ていたことが明かされています。

竜王失冠後の初対局

(画像:竜王戦中継ブログより)

竜王を明け渡してから10日後、渡辺棋王は失冠後の初対局、第76期A級順位戦8回戦を迎えていました。

その相手はA級新参ながら、(対局当時は)5勝1敗で首位に立つ、自身より6歳年下の豊島将之八段です。

豊島八段は、年明けから始まる第67期王将戦の挑戦者に勝ち上がっています。

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今期、両者は王位リーグと王将リーグで対局しており、結果は豊島八段の2戦2勝。

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昇竜の勢いにある27歳と、歴史的シリーズの敗者となったばかりの33歳の対決でした。

意地の勝利で指し分けに戻す


しかしいざ勝負が始まってみれば、渡辺棋王が先手番の利を活かして先攻し、後手の反撃もかわしてそのまま押し切りました。

すでに挑戦の可能性はほぼ潰えている渡辺棋王ですが、意地の勝利でリーグ成績を4勝4敗の指し分けに戻しています。

残留に向けての大きな1勝をもぎとり、降級の可能性は大きく減りました。

もしこの対局に負けていれば3勝5敗になり、本気で降級の心配をしないといけない状況でした。

永世七冠を許し、同じ後輩棋士相手に1年で3度も負かされ、A級からも落ちたとなれば、もう目も当てられません。

2017年最後の対局も勝利

そして初対局から1週間後、22日(金)に行われた第3期叡王戦本戦1回戦でも、佐藤秀司七段に勝ち、2回戦進出を決めています。

佐藤秀七段の矢倉に対し、左美濃急戦のお手本のような攻めで完勝しています。

竜王失冠後2戦目、そして渡辺棋王にとっての2017年最後の対局も制し、年明けからの巻き返しに向けて白星で締め括りました。

-渡辺明