ネット中継将棋観戦記(藤井聡太七段)

2年連続で棋王戦挑戦者決定トーナメントに駒を進めた藤井聡太七段

2018/06/02

藤井聡太七段が第44期棋王戦予選決勝で中村亮介六段に勝ち、挑戦者決定トーナメントへの進出を果たしました。

2018年度に入ってから、これで負け無しの6連勝!

史上最年少で七段に昇段してからの初陣でしたが、見事に大一番を制しています。

七段昇段後の初陣を制す

(画像:AbemaTIMESより)

中村亮介六段の四間飛車を藤井聡太七段が居飛車穴熊で受けて立って始まった本局は、序盤早々、藤井七段の非凡な才能が垣間見られる一手が飛び出しました。

藤井システム調の出だしから△4五歩と突き、後手が角交換を挑んだのが下図の局面。

この手は、居飛車穴熊に対する四間飛車側の部分的な常套手段。

次に△7七角成▲同桂となったらもう穴熊には組めないので、セオリーとしては、先手は▲6六歩と突きます。

居飛車側に角道を閉じさせ、一方的に振り飛車側だけが角筋を開けることで主導権を握るのが△4五歩の狙い...みたいなことを、以前何かで読んだ記憶があります。

「普通」の上を行く大天才

なので普通なら角交換を拒否するのですが、「普通」とか「セオリー」とかの上を行くのが『藤井聡太』という大天才。

藤井七段は角交換を受けずに(見てはないけど、たぶん涼しい顔をして)▲5七銀と上がり、。

え?ならば後手が角交換してきた場合はどうするのかというと、AbemaTVで本局の解説を務めていた斎藤明日斗四段いわく、桂馬ではなく玉で取り返すのだとか。

一時的に不安定な形になりますが、後手から速い攻めが無いことを見越し、悠々と穴熊に潜るのだそうです。

2年連続の棋王戦挑戦者決定トーナメント進出

藤井七段が棋王戦挑戦者決定トーナメントに進出するのは、昨年度に続いて2年連続です。

渡辺明棋王への挑戦権を懸けた長い長い道のりの、1回戦の相手は、菅井竜也王位です。

藤井七段はすでに一度、菅井王位と戦っており、結果はきれいに一手負けを食らって完敗でした。

藤井七段は将棋世界 2018年7月号のインタビューにて、「昨年度、トップ棋士を相手にあまり勝てなかった」と語っていますが、その理由の内の1人が菅井王位なのです。

1年前に完敗を喫した相手と戦えば、現在の藤井七段がどのくらい強くなっているかが分かるはずなので、とても楽しみです。

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