豊島将之

疾風怒涛の豊島将之棋聖

2018/08/28

先月、豊島将之八段が羽生善治棋聖を破り、悲願の初タイトルを獲得しました。

獲るべき人が、ついに獲るべくして獲ったという感じです。

20歳のとき、初めてタイトル戦に登場してから約8年。

28歳にしてついにタイトル保持者となった豊島棋聖の、年明けからの約半年間を振り返ってみましょう。

2017年度末:王将奪取と名人戦挑戦権を逃す

2018年1月、豊島八段(当時)は王将戦の挑戦者として、自身4度目となるタイトル戦の舞台に立ちました。

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2017年度の勝ちっぷりたるや凄まじく、今度こそ初タイトル獲得を期待した方も多かったことでしょう。

しかし、初戦を制したあと何故か3連敗し、割とあっさりカド番に追い込まれました。

しかもA級順位戦でも後半失速し、前代未聞の6者プレーオフへと突入。

初参加ゆえに順位の悪い豊島八段は「5人抜きしないと挑戦者になれない」立場となり、3人抜きしたところで力尽きました。

同時期に王将戦でも敗退が決まり、結局2017年度も無冠のまま終えることが確定したのです。

2018年度:棋聖戦と王位戦の挑戦権を獲得、そして...!

年度が代わってまもなく、棋聖戦と王位戦の挑戦権を得ます。

棋聖戦では三浦弘行九段を、王位戦では羽生善治竜王を、それぞれ挑戦者決定戦で破っています。

王将と名人の二冠王になるチャンスを逸したと思ったら、すぐにまた棋聖と王位の二冠王になるチャンスを掴む。

一流の人間とはこのように、手痛い経験をしたとても、すぐに立ち直ることのできる人間のことを指すのでしょう。

そして前述の通り、五番勝負で羽生善治棋聖をフルセットの末に破り、ついに宿願のときが訪れました。

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まだまだ続く怒涛の日々

豊島棋聖の疾風怒涛の日々は、まだまだ続きます。

今はまさに、菅井竜也王位との、王位戦七番勝負の真っ只中です。

第3局までを終えて、1勝2敗と負け越してはいますが、お互い先手番をとり合っているので、まだまだ勝負の行方はわかりません。

豊島棋聖の誕生により、将棋界は八大タイトルを八人で分け合う勢力図になりました。

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しかし、豊島棋聖によって生まれたこの勢力図は、間もなく豊島棋聖によって崩れるかもしれません。

この酷暑が終わる頃に、豊島二冠と肩書を変えて。

-豊島将之