怒涛の十番(仮)勝負! 羽生善治竜王 vs 豊島将之棋聖
2018/08/30
羽生善治竜王と豊島将之棋聖。
両者は2018年度に入ってからすでに、第59期王位戦挑戦者決定戦と第89期棋聖戦五番勝負という、大舞台を二度も戦いました。
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つまり両者は今年度だけで、すでに6局も戦っているわけですが、さらにまだまだ対局が組まれています。
すでに6局戦い、さらに3局が確定している
(画像:王位戦中継ブログより)
上記の通り、王位戦挑戦者決定戦と棋聖戦五番勝負をフルセットで戦ったことで、すでにここまで6局。
現時点で、さらにあと3局が確定済みで、いずれもそれなりに重要なところで当たります。
- 第26期銀河戦決勝トーナメント(2回戦)
- 第39回将棋日本シリーズ(2回戦)
- 第77期A級順位戦(8回戦)
特に、年明けに行われるA級ラス前の対局は、おそらく名人戦挑戦権に関わる重要な一局となっていることでしょう。
今年度10局目は王将戦挑戦者決定リーグ?
これで計9局、あとひとつで10局の大台に乗ります(だからこの記事の題名には『仮』がついています)。
お誂え向きに、そのあとひとつが王将戦挑戦者決定リーグで実現するかもしれません(この場合、日程的にはA級順位戦より先に、こちらの対局が行われます)。
王将戦挑戦者決定リーグ戦は、前期の残留者4名と、二次予選を勝ち上がった3名の、合計7名の棋士による総当たり戦です。
豊島棋聖は前期の挑戦者ゆえに、リーグ入りが確定済みです。
そして8月30日(木)に行われる二次予選決勝で、羽生善治竜王が広瀬章人八段に勝てば、羽生竜王の挑決リーグ入りが決まります。
追記(2018/8/30)
第68期王将戦二次予選は、羽生善治竜王が広瀬章人八段に負け、リーグ入りを逃しました。
- 広瀬章人八段が羽生善治竜王に勝ち挑戦者決定リーグ入りを決める(日本将棋連盟)
そのため、今期の王将リーグで羽生-豊島戦が行われることはありません。
羽生竜王が王将リーグ入りを逃せば...
もっとも、羽生竜王が負けてリーグ入りを逃した場合、10局目が組まれる可能性は極めて厳しいものになります。
豊島棋聖は棋王戦でも叡王戦でもすでに敗退しているため、この2棋戦で対局が組まれることはありません。
NHK杯では、お互いにベスト8まで勝てば勝ち上がれば、準々決勝でぶつかるわけですが、まだまだ先のことで何とも言えません。
まだ一次予選すら終わっていない朝日杯も然り。
もしかしたら昨年度のように、A級順位戦でプレーオフで戦う?...なんてね。
互角の対戦成績
両者の対戦成績は、豊島棋聖から見て13勝14敗とほぼ互角です(2018年8月28日現在)。
豊島棋聖は、無冠だった2014年度に王座戦、2015年度に棋聖戦でいずれも羽生竜王に挑戦し、2度とも跳ね返されてきました。
しかし今年度は、大舞台で2度にわたって羽生竜王を負かしており、ついには悲願の初タイトルも獲得しています。
そして、これからの結果如何によっては、豊島棋聖が「羽生竜王に勝ち越している棋士」の1人になるかもしれません。