記録から見る将棋界

2018年度の将棋界(春&夏)を振り返る

2018/09/14

月日が経つのは早いもので、将棋界も2018年度が始まってから4ヶ月が過ぎました。

この4ヶ月の間にも、いろいろなことがありました。

2018年度の将棋界の、春と夏の出来事を振り返ってみましょう。

板谷一門から生まれたタイトル保持者

叡王戦が8つ目のタイトル戦に昇格することが発表されてから約1年。

初代叡王に輝いたのは、金井恒太七段との決勝七番勝負を4連勝で制した、高見泰地叡王。

高見叡王の師匠は石田和雄九段という棋士であり、その師匠の名を板谷四郎九段といいます。

つまり高見叡王は板谷一門から生まれた、最初のタイトル保持者ということです。

逆風の中の防衛劇

2017年度末、A級順位戦はまさかの6者プレーオフに突入するという前代未聞の事態が発生しました。

そのプレーオフを制したのが、タイトル通算99期まで積み上げていた羽生善治竜王という、奇跡のような巡り合わせ。

誰が考えても羽生善治竜王が勝つとしか思えないシリーズでしたが、佐藤天彦名人が防衛に成功しています(名人位3連覇)。

豊島将之棋聖、悲願の初タイトル

(画像:別冊少年マガジン 2018年10月号より)

将来を嘱望され続け、ついに宿願を果たした大器。

豊島将之八段が羽生善治棋聖をフルセットの末に五番勝負を制し、28歳にして初タイトルを獲得しました。

さらに、棋聖のタイトルが移動したことで、将棋界は八大タイトルを八人の棋士で分け合う群雄割拠の時代が訪れます。

関西俊英決戦 群雄割拠の行方は?

初の防衛戦を迎える菅井竜也王位に挑むのは、王位戦に続いて挑戦者となった豊島将之棋聖。

このシリーズは、平成生まれの棋士同士で行われる最初のタイトル戦でもあります。

20代後半の、棋力の最盛期にある関西俊英同士の頂上決戦であり、仮に豊島棋聖が奪取に成功した場合、早々に群雄割拠が崩れます。

お互いに先手番を制し合う一進一退の応酬が続き、第6局までを終えて3勝3敗。

決着はフルセットにもつれ込み、第7局は、9月26・27日に行なわれます。

2018年秋から冬にかけての将棋界

異様な暑さだった今年の夏も過ぎ去り、季節はやがて秋になり、そして冬になります。

これから気温はどんどん寒くなっていきますが、将棋ファンの心を熱くさせる名勝負が待っているに違いありません。

今期の王座戦はイケメン対決!

この王座戦では、藤井聡太七段が初めて挑戦権に肉薄したものの、惜しくも準決勝で敗退しています。

左の山から挑戦者決定戦に進んだのは、前年度からの復活を期す渡辺明棋王でしたが、約3年ぶりのタイトル挑戦はならずに敗退。

今期の王座戦では、渡辺明棋王と藤井聡太七段の2人は主役に非ず。

その2人を華麗に蹴散らして挑戦者に駆け上がったのが、25歳の新鋭・斎藤慎太郎七段。

防衛する立場に在る中村太地王座とともに、将棋界屈指のイケメン対決となった五番勝負。

9/4に第1局が行われ、斎藤七段の先勝で幕を明けています。

前期に続いて竜王戦

今期の羽生善治竜王は前述の通り、名人戦と棋聖戦で敗退しており、タイトル通算100期という偉業を連続で逃しています

つまり今期の竜王戦では、羽生竜王が「100期を達成するか、それとも無冠になるか」が、懸かっているということです。

これが2018年秋から冬にかけての将棋界の、最もホットな話題となるでしょう。

長い長いトーナメントの末に、今期の竜王戦挑戦者は広瀬章人八段に決まりました。

第1局は10月10・11日に開幕します。

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