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初タイトル獲得、そしてA級へ! 斎藤慎太郎王座の飛躍

2018/11/24

2017年度、24歳の若さでB級1組に昇級し、棋聖戦挑戦者にもなった斎藤慎太郎七段。

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近年では珍しいほどのスピード出世でしたが、棋聖戦では健闘虚しく羽生善治棋聖(当時)に1勝3敗で敗退し、順位戦でも負け越し(4勝6敗)に終わりました。

しかし、それから失速することなく迎えた2018年度、関西が生んだ若きホープに、ついに飛躍のときが訪れました。

第66期王座戦五番勝負で、挑戦者の斎藤慎太郎七段が中村太地王座を3勝2敗で下し、自身初のタイトル「王座」を獲得!

平成生まれの棋士では、 菅井竜也七段(第58期王位)、高見泰地叡王、豊島将之二冠に続く、4人目のタイトル保持者の誕生です。

初タイトル「王座」獲得!

今年30歳の中村太地王座と、同じく25歳の斎藤慎太郎七段が相見えた今期の王座戦五番勝負。

2人は奇しくも、「初タイトル登場が24歳のときの棋聖戦」で「2度目の登場が25歳のときの王座戦」という共通点があります。

このシリーズ、出だし早々に斎藤七段が2連勝して、あっさり決着がつくかに思えました。

しかし、そこから中村王座が意地を見せてカド番をしのぎ、防衛に望みをつなげます。

最終局は、先手番を引いた斎藤七段が主導権を握り、攻め続けて中村王座の粘りを振り切りました。

棋聖戦と王位戦に続いてフルセットの勝負になり、始まる頃にはまだ夏の暑さだった王座戦も、はっきり肌寒さを感じる季節となっていました。

A級昇級も見えてきた

悲願の初タイトルを獲得した斎藤王座ですが、その勢いはまだまだ止む気配はありません。

なぜか負け越した前期とはうってかわって、B級1組順位戦で昇級争いに加わっています。

王座戴冠後の初陣となった順位戦8回戦で、郷田真隆九段に勝利し、6勝2敗。

渡辺明棋王(7戦全勝)に続いて暫定2位となり、自力昇級圏内に浮上しています。

ここ3年で関西勢から、稲葉陽八段、豊島将之八段、糸谷哲郎八段が、連続でA級入りしています。

もし斎藤王座がA級に昇級した場合、4年連続で関西所属の20代棋士がA級に昇級することになります。

関東と関西でタイトルを分け合う時代

「王座」のタイトルが関東所属の棋士から関西所属の棋士に移ったことで、約26年ぶりに関西にタイトルが4つ集まっています。

かつて、羽生善治竜王が第一人者となる前の1991年には、「谷川浩司三冠に福崎文吾王座と南芳一王将で、関西五冠の時代もあった」といいます(将棋世界2018年10月号より)。

しかしこの度、斎藤王座、豊島将之二冠(王位・棋聖)と久保利明王将と共に、八大タイトルのうち4つを関西所属棋士が保持し、約27年前に匹敵する時代が訪れました。

今年の夏に八大タイトルを8人で分け合ったと思ったら、その秋には関東と関西でタイトルを4つずつ分け合う。

2018年度が終わる頃には、将棋界の勢力図はどうなっているのでしょうか?

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