ネット中継将棋観戦記

渡辺明竜王の完勝! 終局時刻は14時51分の第29期竜王戦第1局(2日目)

2017/02/10

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(画像:竜王戦中継ブログより)

1日目の記事43手目にしてすでに終盤戦! 盤上も盤外も大波乱な第29期竜王戦第1局(1日目)

第29期竜王戦第1局は、渡辺明竜王が丸山忠久九段を68手で下して先勝を決めました。

終局時刻は14時51分と、2日制のタイトル戦では異例の早さで決着がつきました。

まぁ、1日目の時点で終盤戦に突入していたうえに差がついていましたから、無理もないことですが。

封じ手:△5七歩成

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封じ手は大方の予想通り△5七歩成でした。

歩を補充しながら先手玉を不安定な形に誘い出す、当然ながら味のいい手。

1日目の時点で味良く打たれた△5六歩が、最高の形で反撃の狼煙となりました。

それから△3七歩と叩いて、先手がどう応じても、一段目に飛車を下ろすのが絶好手となります。

観念したかのように

丸山九段はここで2時間20分の長考の末に▲4七銀とかわし、△6九飛を甘受して▲4五角とプロらしく攻防に利かせて打ちました。

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自分から暴発しないように後手玉にプレッシャーを与え、後手の攻めに制約を課すのは逆転の基本テクニック。

でも、おそらく長考の段階から、いや1日目が終了して休んでいる間から、もう勝ち目がないことは悟っていたのでしょう。

あっさり金を取られて、その後は観念したかのように淡白な指し手が続きました。

最後の方の指し手は所謂「形作り」で、最終的には68手目まで指されましたが、56手目△4七銀(詰めろ)の時点で事実上、この将棋は終わっています。

普通、プロの将棋は110手前後で決着がつきますが、本局はその半分の手数で勝負がつきました。

後手番を制して

本局は、渡辺竜王が1日目に指した△4二角からの反撃が、見事にハマった将棋といえます。

徹底的に理詰めで将棋を捉えている渡辺竜王のことですから、おそらく飛車切りからの先手の攻めも研究範囲のような気がします。

一度有利さを奪ってしまえば、そのリードを着実に活かし切るのは渡辺竜王の得意とするところ。

渡辺竜王は常々、将棋は「先手の方が有利」と主張しています。

通算11期目の防衛に向けて、後手番である本局を制したのは大きなアドバンテージと言えます。

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