女流棋士

未だ存在しない将棋の「女性棋士」 将棋界の「棋士」と「女流棋士」の違い

2016/10/20

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●(P.117)将棋の渡辺くん 第2巻

将棋界では、「棋士」と「女流棋士」は別モノです。

囲碁界では「女流棋士=女性棋士」という意味ですが、将棋界では、「女流棋士」は「棋士」とはまた別の制度で成り立っています。

制度が違うため、それぞれのなり方も全くの別モノとなっています。

棋士と女流棋士のそれぞれのなり方

棋士とは、奨励会(正式には新進棋士奨励会)という専門の養成機関を卒業した人のことをいいます。

だから女性でも棋士になれるのですが、いまだかつて女性棋士はひとりも誕生していないのです(*LPSAは除く)。

それはつまり、将棋には男女で実力差がはっきりあることの証明であり、女流棋士という制度が発足した理由でもあります。

だからこそ、里見香奈さん(女流棋士でもあり、奨励会員でもある)が女性で初めて奨励会三段になったときに、あれだけ騒がれたのです。

女流棋士とは、研修会という組織で規定の成績をおさめた女性がなれ、こちらは当然男性はなれません。

研修会とは奨励会の下部組織的な役割を果たし、かつては女流棋士の養成機関としての役割はありませんでした。

2008年までは女流育成会という専門の女流棋士養成機関が存在しましたが、2009年に発展的解消され、その役割が研修会に統合されました。

ちなみに「将棋の渡辺くん」の作者である伊奈めぐみさんは、20年ほど前に女流育成会に所属していたことがあります。

棋士と女流棋士の対戦成績

このように、棋士と女流棋士は制度上全くの別モノなのですが、女流棋士の中でトップクラスの実力を持つ人は、棋士の公式戦に参加できることがあります。

棋士が参加する棋戦の中には、女流棋士やアマチュアも参加できる棋戦がいくつかあり、毎年30局ほどの対局が組まれています。

しかし、女流棋士の勝率は2割にも満たないほどで、その実力差は歴然としています。

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