第29期竜王戦挑戦者変更&三浦弘行九段出場停止処分

週刊文春によれば、三浦弘行九段への疑惑は、「棋士の感覚」では「クロ」らしい

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将棋界を揺るがす「スマホ不正疑惑」についての記事が載っている、週刊文春10月27日号(10月20日発売)を買って、読んでみました。

12日に日本将棋連盟が竜王戦挑戦者変更及び三浦弘行九段による対局中のスマホ不正使用疑惑が公表されましたが、それに至るまでの経緯が明らかにされています。

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連盟が「疑わしきを罰した」事情

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ぼくは12日に連盟による発表を聞いた際、まず着目したのが、連盟が「疑わしきを罰した」ことです。

三浦九段の疑惑を白黒つける証拠はいまだ出ておらず、しかも「電子機器持ち込み&対局中の外出禁止」規定が施行されていない段階で、よくもまあこれだけの重い処分を科したもんだと思い、後の報道もそこを重点的に見ていました。

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しかし、今日発売の週刊文春を読むと、連盟側にとってはそうせざるを得なかった事情が見てとれます。

記事文中の久保利明九段、渡辺明竜王、そして極秘会合に参加した棋士のコメントを総合すると、いずれも三浦九段は「プロの感覚ではクロ」なのだそうです。

疑惑を裏付ける物的証拠も、誰かが現場を押さえたわけでもないけど、「指し手の一致率(高ければクロかというと、そういうものでもない)」や「離席のタイミング」から検証すると、プロなら「限りなく黒に近い灰色」だと判断できるそうです。

なお、上記の「限りなく黒に近い灰色」という文言は、羽生善治三冠が島朗九段に送ったメールに書かれていた文面ですが、羽生三冠の本心は「疑わしきは罰せずが大原則」であると、奥様のツイッターを通じてコメントしているので、誤解の無きように。

クロを裏付ける証拠はない

そしてもうひとつの事情は、竜王戦が開幕してからこの疑惑が発覚した場合、「知っていながら隠していた」ことが発覚するのが最悪のシナリオだと判断したことです。

これは「渡辺明竜王が内部告発を決意した」理由なのですが、その辺の経緯は文春の内容のネタバレになるので、ここでは書きません。

とにかく重要なのは、「棋士の感覚ではクロ」であり、「竜王戦が始まってから疑惑が発覚しては手遅れ」と判断したのが、文春で明らかにされた、連盟があれだけ拙速に三浦九段に処分を科した経緯でした。

しかし、何度も言っているように、あくまで「棋士の感覚」では「クロ」なだけであり、現時点でクロを裏付ける証拠はない。

「竜王戦が始まってから疑惑が発覚」するという最悪の事態は回避できたけど、ここから連盟と三浦九段はこのスキャンダルをどのような形で収束させられるのか。

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