加藤一二三

加藤一二三九段の上手芸! 駒落ち対局でも変わらぬ闘志

0-5d68ebf

(画像:竜王戦中継ブログより)

将棋世界Special.vol4「加藤一二三」の中の企画で、加藤一二三九段とつるの剛士さん(アマ三段)による対談が収録されており、その中に2人のこんな会話があります。

加藤 先日出された新刊、『つるの将棋七番勝負』(幻冬舎エデュケーション)は私の出演しているところも、他の棋士との対戦も読ませていただきましたが、とても魅力的な本だと思いました。私と対戦したときのことですが、つるのさんは飛車落ちで指す予定だったのに、私は角落ちのつもりでいたという行き違いがあったでしょう。そこでつるのさんが飛車落ちにしないで「では角落ちで」とそのまま受け入れて、指されたことに非常に感心しているんですよ。このことは今日ぜひ言っておきたかったんです。

つるの いやー、あの将棋はボコボコにされてしまって。ははっ(笑)。

「つるの将棋七番勝負」によれば、つるのさんは飛車を振って本家の「棒銀」を受けました。

そして開始早々、取るべき歩を取らずに形勢を損ね、手堅く受けるべきところで強気に出てしまい、そこで事実上将棋が終わりました。

つるの 完敗です。加藤先生のオーラに圧倒されました。

加藤 相当ビシビシ指しましたから、大変だったと思いますよ。でもつるのさん、とっても将棋がお強くて、がんばった。厳しい局面もよく凌いでましたから、これは勝負としてはですね、高い評価が与えられるべき将棋です。

●引用:つるの将棋七番勝負

本来の実力を発揮できずに終わってしまったつるのさんですが、実はそれも無理はありません。

駒落ち将棋でも闘志全開!

wp-1477913605673.jpg

観戦記者の鈴木宏彦氏によると、ひふみんは「駒落ち将棋の上手を持って強い棋士」5人のうちの1人だといいます。

棋士が将棋を指せば、それぞれの棋風というものがあります。

それは駒落ち将棋になっても同じ。

加藤一二三九段の上手芸は、どういったものなのでしょうか?

駒落ちの上手を持って強い棋士は誰か?

大山、中原、米長、加藤、羽生。ぱっと思い浮かぶのはその5人だ。

その中で加藤流の上手は他の4人とは全くタイプが違う。

大山や中原の上手芸は受けの強さだ。

米長は泥沼のねじり合いを得意とし、羽生は天才的な勝負術で下手を惑わせる。

そんな中で、加藤は下手を圧倒する攻めと闘志で立ち向かう。

平手でも駒落ちでも変わらぬ勝負の姿勢がそこにある。

●引用:将棋世界Special Vol.4「加藤一二三」

76歳になってもいまだ衰えぬ闘志の持ち主に、闘志を前面に出されて向かい合えば、そりゃあ素人が気迫負けするに決まっています。

60年を超える棋士人生で積みあげた実績はダテじゃない、ということです。

伊藤かりん(乃木坂46)も敗れる

そして、ひふみんの闘志の前に敗れたタレントがまた一人。

2016年1月30日に幕張メッセで行われた「闘会議2016」にて、加藤一二三九段は伊藤かりんさん(乃木坂46)と四枚落ちで対局し、ここでも貫録の勝利を飾りました。

加藤九段曰く、「四枚落ちの下手は居飛車で行くのが定跡。定跡でない手を指されると、私は闘志が湧いてくる。今日かりんさんが負けたのは、戸辺さんの選択ミスだね(笑)」とのこと。

伊藤かりんさんは将棋世界の企画で、戸辺誠七段に将棋を教わっていました。

たくさんしゃべって、将棋もきっちり勝って、さぞかしご満悦だったことでしょう。

こうしてまたひとつ、ひふみん伝説がこの世に生まれ、後世に語り継がれていくのでした。

-加藤一二三