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丸山忠久九段が2勝目! 渡辺明竜王の四間飛車穴熊を破る 【第29期竜王戦第3局(2日目)】

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(画像:竜王戦中継ブログより)

第29期竜王戦第3局は、丸山忠久九段が渡辺明竜王を147手までで下しました。

意表の相穴熊から超スローペースで駒組みが続いていましたが、気付きにくい手順で優位を奪った丸山九段がそのまま押し切りました。

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ブログの休止を宣言して望んだ渡辺竜王でしたが、本局はらしくない負け方で2敗目を喫しており、防衛に向けて黄色信号が灯りました。

△7三金型が祟った

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長い長い駒組みが飽和し、ようやく歩がぶつかったのが72手目で、その時刻は17時27分。

15時前に終わった第1局とは比べ物にならない展開の遅さです。

後手・渡辺明竜王が角と桂馬を捌き、5九に成りこんで馬を作ったのが76手目。

先手・丸山九段も馬を作れるので、お互い馬でポイントを細かく稼ぎ合うのかと思いきや、ここからの丸山九段の指し手が見事でした。

76手目△5九角成以下の指し手

▲5五歩△6五銀▲7七角△同馬▲同桂△5六銀▲6六飛△4六飛▲6五桂(85手目)

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成れる角を成らず、銀を呼び込んで角交換を強要し、自陣の桂馬を跳ねていくのが秀逸な構想。

▲6五桂(85手目)には△7二金引の一手に、▲5三桂成と成りこみ、これ以上ないくらいに綺麗な三段跳びが決まりました。

そもそもこの捌きが成立したのは、渡辺竜王が封じ手に△7三金を選んだのが遠因なわけですが、だから封じ手が敗着というわけではありません。

1日目の段階から、こういう捌き合いになると予想するのは不可能です。

穴熊の桂馬が跳ねて成立する手順は稀であり、普通は跳ねてこないはずの桂馬が味良く跳ねてきたことに、渡辺竜王の不運があります。

終局図

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終盤は渡辺竜王の方が終始少しずつ苦しく、粘りを振りきった丸山九段が制しました。

先に先手が攻め込んだため、金駒一枚足りない穴熊の差が余計に響きました。

これで挑戦者が2勝1敗とリードして、第4局を迎えます。

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