羽生善治 記録から見る将棋界

羽生善治三冠に期待される前人未到の3つの大記録

2017/08/11

押しも押されぬスーパースター、現代棋界最強棋士・羽生善治三冠。

数々の記録を塗り替え続ける羽生三冠には、前人未到の大記録を達成することが期待されます。

探せばまだまだあるだろうけど、主な記録はこの3つ。

あとは竜王だけ!永世七冠

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(画像:王座戦中継ブログより引用)

羽生三冠は現在、竜王以外の6棋戦の永世称号及び名誉NHK杯選手権者の資格を有しています(永世称号を名乗るのは原則として引退後)。

七大タイトルそれぞれの獲得期数は以下の通り(2016年9月25日現在)。

タイトル 登場 獲得 永世称号資格
竜王 13 6
名人 16 9 十九世名人
王位 22 17 永世王位
王座 24 23 名誉王座
棋王 17 13 永世棋王
王将 18 12 永世棋王
棋聖 18 15 永世棋聖

竜王戦には、2008年度と2010年度に渡辺明竜王に挑戦しましたが、いずれも敗退しました。

特に、2008年度の第21期竜王戦は将棋史に残る大激戦。

史上初の永世竜王をかけた七番勝負を、渡辺竜王がこれまた史上初の3連敗からの4連勝で防衛するという、稀に見るシリーズでした。

前人未到!タイトル通算獲得100期

かつて歴代1位だった、大山康晴十五世名人の通算タイトル獲得数は80期。

その80期に並んだのが、2011年度の第52期王位戦(対・広瀬章人王位)。

81期目のタイトルを獲得したのが2012年度の第83期棋聖戦(対・中村太一六段)。

それからおよそ5年経ち、気がつけば現在通算95期まで伸びています(2016年9月25日現在)。

現在防衛戦が進行中の王位戦と王座戦を両方防衛できれば、今期中に97期まで伸び、来期3つとも防衛してピッタリ100期ですね。

大山超えだけでは足りない!通算1500勝

歴代1位の、大山康晴十五世名人の通算勝利数は1433勝(781敗)。

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羽生さんの現在(2016年9月25日)の通算成績は1890戦1354勝534敗(勝率0.7172)なので、1500勝までは残り146勝です。

なお、大山超えまではあと90勝。

年間30勝ペースで勝ち続けたとして、1500勝まではあと5年、大山超えまではあと3年。

まぁ、羽生さんは生涯で1900勝するのではという予想もされるくらいですから、これらは案外高い壁ではないのです。

いずれも実現は射程圏内

羽生三冠は今年46歳になります(1970年9月27日生まれ)。

今年に入ってから、少し強さに陰りが見えたこともありましたが、王位戦はフルセットに持ち込み、王座戦は2連勝で防衛に王手をかけています。

衰えを見せ始めたといっても、やっぱりまだまだ強いことには違いない。

タイトル100期は40代の内に、通算1500勝も50歳前後で到達してしまいそうです。

問題は永世竜王で、今期は決勝トーナメントに進出することすらできませんでした。

並の棋士相手には強いといっても、陰りが見えてきた中で渡辺明竜王に勝てるか否か。

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