昭和の名棋士たち

初タイトル獲得最年長記録を持つ棋士を知っていますか?

2022/05/02

最年少タイトル獲得記録を持つ棋士は、18歳6ヵ月の若さで中原誠棋聖(当時)を破った、屋敷伸之九段でした。

ではその逆に、初タイトル獲得最年長記録を持つ棋士は誰なのでしょうか?

ざっと探してみると、桐山清澄九段有吉道夫九段がともに37歳で初タイトルを獲得しています。

桐山九段は豊島将之七段の師匠で、有吉道夫九段は大山十五世名人を師匠に持つ棋士です。

昭和の頃に、どちらも長くA級で活躍されました。

さらに詳しく調べてみると、2人の内どちらがより年長で初タイトルを獲得したのかが判明しましたので、以下の表にまとめました(段位及び敬称略)。

37歳6ヶ月で初タイトルを獲得した棋士

(画像:棋聖戦中継ブログより)

生年月日 タイトル獲得日 獲得時年齢 棋戦 相手
有吉道夫 1935.7.27 1973.2.5 37歳6ヵ月 第21期棋聖戦 中原 誠
桐山清澄 1947.10.7 1985.3.22 37歳5ヵ月 第10期棋王戦 米長邦雄

僅か1ヶ月の差ですが、37歳6ヵ月で棋聖位を獲得した有吉道夫九段が、初タイトル獲得最年長記録を持つ棋士です。

もっとも、あんなに細かく調べなくても、将棋世界にしれっと載っていたわけですが...(泣)

過去、初タイトル獲得の年長記録は有吉道夫九段が持つ37歳6ヵ月(1973年の第21期棋聖戦)。

今回、木村がタイトルを獲得すれば、それを5歳以上更新することになる。

(引用:将棋世界 2016年11月号 P.12より)

あとこれは偶然ですが、最年少タイトル記録と最年長タイトル記録、いずれもそのときのタイトル保持者が中原誠十六世名人でした。

敗者の立場とはいえ、こういう記録にその名がしっかり出てくるあたりに、ときの第一人者たる棋士であったことが表れています。

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