藤井聡太四段がノンストップで順位戦を勝ち上がれば、10代で名人になれる可能性がある
2018/03/24
昨年10月1日付で四段昇段を果たした少年は、今年度からいよいよ順位戦に参加します。
すでに組み合わせは決定しており、初陣の相手は瀬川晶司五段。
史上最年少でプロになった14歳と、一度はプロへの道を断たれた元サラリーマン棋士。
お互いに異色の棋歴であり、正反対の棋歴を持つ者同士が相見えるあたりに、藤井聡太四段の持つスター性が感じられます。
最年少名人記録を塗り替える可能性
14歳プロ棋士・藤井聡太四段、快進撃止まらず 16連勝に記録更新 新人王戦ベスト8に進出 https://t.co/Wfz0pdBtVI #将棋 #藤井聡太 pic.twitter.com/dfSI0Q42ou
— 産経ニュース (@Sankei_news) 2017年5月4日
順位戦を勝ち上がった先には、将棋界で最も歴史のあるタイトル「名人」があります。
最年少で名人になったのはご存知、当時21歳の谷川浩司九段(現在55歳)です。
順位戦は1年をかけて昇級を競う制度上、名人になれるのは最短でも5年かかります。
しかもその昇級枠そのものが狭き門ですから、最年少名人記録は今後も破られることはないとも言われているのですが、この天才少年にとっては話は別です。
名人までの最速スケジュール
藤井四段にはこの記録を塗り替えるどころか、10代のうちに名人になれる可能性があるのです。
藤井四段が全組を1期で突破できれば、2022年に19歳で名人への挑戦権を得る。
藤井四段の前に中学2年でプロになった谷川浩司九段(55)は、1期足踏みしただけで、史上最年少の21歳で名人になった。
一時の勢いだけでは取れない棋界最高峰のタイトルへ、若き天才が間もなくその第一歩を踏み出す。
藤井四段は2002年7月19日生まれなので、あと2ヶ月ほど15歳になります。
今期から毎年連続で1期抜けしていけば、以下のように、2021年度末に挑戦権を得られます。
年度 | 期 | 所属 | 年齢 | 開催期間 |
---|---|---|---|---|
2017 | 76 | C級2組 | 15 | 2017年6月~2018年3月 |
2018 | 77 | C級1組 | 16 | 2018年6月~2019年3月 |
2019 | 78 | B級2組 | 17 | 2019年6月~2020年3月 |
2020 | 79 | B級1組 | 18 | 2020年6月~2021年3月 |
2021 | 80 | A級 | 19 | 2021年6月~2022年3月 |
名人戦は例年4月から始まって、フルセットにもつれ込んだとしても6月いっぱいまで。
20歳になる直前、2022年の5月か6月に、ギリギリ10代のうちに名人になれます。
仮にどこかで1年足踏みしたとしても、1年だけなら谷川浩司九段の持つ最年少名人記録は塗り替えられます。
追記:C級2組を1期抜けしました
藤井聡太六段はその後、第76期C級2組順位戦で10戦全勝し、C級1組への昇級を果たしました。
空前絶後の「10代名人」に、一歩前進しています!