棋士になって2年経っても、藤井聡太七段は連敗がまだ2回しかない
今月に入って、藤井聡太七段が公式戦で2度目の2連敗を喫しました。
将棋の最年少棋士・藤井聡太七段(16)が9月14日、王位戦予選で山崎隆之八段(37)に138手で敗れた。
(略)
前局は菅井竜也王位に敗れ、デビュー以来2度目の連敗となった。
(引用:AbemaTIMESより)
でもよく考えたら、棋士になって2年経っても、連敗したことがまだ2回しかないって、すごいことですよね。
そして、2連敗が2回しかないということは、まだ3連敗はしたことがない、ということでもあります。
1度目の連敗(2017年)
(画像:将棋世界 2017年11月号
より)
藤井七段の最初の連敗は、29連勝の約2ヶ月後(もちろんその当時の段位は四段でした)。
各棋戦でそこそこ上まで勝ち進んだことで、強い棋士との対局が増え、それに比例して負けることも増えていた時期でした。
豊島将之八段に負け、棋王戦を敗退したことにより、中学生タイトル保持者への道が断たれました。
2度目の連敗(2018年)
前述の通り、菅井竜也王位(当時)と山崎隆之八段に敗れたのが、2度目の2連敗。
菅井戦(棋王戦)が9月3日で、山崎戦(王位戦)が9月14日。
なぜか前回とだいたい同じ時期なのは、果たして偶然なのでしょうか?
菅井王位に破れたことで、2018年度の内にタイトル戦に登場する可能性がなくなりました。
また、山崎八段に破れたことで、第59期王位戦を早々に敗退しています。
トニカクマケナイ
藤井聡太七段の通算成績は、109戦92勝17敗(勝率:0.8440)という驚異的な数字が残っています(2018年9月29日現在)。
通算100局を達成した時点で、85勝15敗(勝率:0.850)だったので、少し勝率は落ちましたが、それでも未だ8割を大きく超えています。
藤井七段のこの2年間をものすごく大雑把に言うと、「予選では負けないが、本戦では割とすぐに負ける」といったところでしょうか。
この2年間の藤井七段の(だいたいの)戦歴を、タイトル戦と一般棋戦とで分けて記事にしています。
タイトルに手が届くところまではいかず、そこそこ勝ち上がったところ(だいたい本戦入りしたあたり)で負けるのですが、それまではほとんど負けない。
分が悪い棋士もまだまだ存在するものの、勝つべき相手にはほとんど取り溢すことなく勝っているのが、藤井聡太七段が高勝率たる由縁。