藤井聡太七段、最後の新人王戦で優勝!
2023/04/02
藤井聡太七段が出口若武三段を2連勝で下し、第49期新人王戦優勝!
棋士になって2年ちょっとの間に、今年2月に朝日杯で優勝して以来、自身2度目の棋戦優勝。
今年5月に史上最年少で七段に昇段したことにより、今年が16歳にして最後の新人王戦。
世間の期待通りの結果を残し、しかも新人王の最年少記録を31年ぶりに記録更新(参考:AbemaTIMESより)。
またひとつ、後世に語り継がれていくであろう「藤井聡太伝説」が誕生しました。
50人超の報道陣が集まった本局
(画像:新人王戦中継ブログより)
里見香奈女流四冠との対局のとき以上の、25社53人の報道陣が集まった本局(参考:スポニチより)。
産経新聞の記事にも「25社約50人の報道陣が詰めかけた」とあり、その様子は中継ブログの写真にも収められています。
藤井七段の先手番から角換わりになり、序盤早々ハイペースで指し手が進みます。
もはやお馴染みとなった角換わり腰掛銀の布陣から、藤井七段が仕掛け、出口三段がカウンターを狙いつつ応戦する。
大舞台に相応しい、難解な応酬の末、どちらの読みが勝っているのかが、徐々に明らかになっていきました。
2度目の棋戦優勝
ペースを掴んだのは藤井七段の方で、駒得と大駒の働きの差で、一歩抜きんでました。
そして出口三段が72手目△3七香と打った局面から、田楽刺しもなんのその、藤井七段がアクセル全開!
あっさり▲3七同飛ととり、▲3三桂成から一気呵成に後手陣に雪崩れ込み、ほぼ一直線に先手の寄せが決まりました。
「自玉が薄いから飛車を渡すのは怖いなぁ...」などとは、考えもしないのが藤井将棋の華やかさ。
投了図からも、後手の攻めがまるで間に合っていないことが分かります。
気付いたら連勝中
本局の勝利により、2018年度成績は28戦23勝5敗(勝率:0.8214)となり、ただいま5連勝中。
たまに負けても、気がつけばいつの間にか連勝しているのは、藤井七段にはよくあること。
通算成績も111戦94勝17敗(勝率:0.847)となり、もうすぐ通算100勝に届きます。
その際にはおそらく、対局数が通算100局に達したときのように、また何かしらの記録が生み出されることでしょう。
平成最後の新人王、昭和最後の新人王
日本人のほとんどがご存知の通り、平成時代はもうすぐ終わります。
つまり、「平成最後の新人王戦優勝者は藤井聡太七段」ということになりました。
...では、ここでクエスチョン!
1988年の新人王戦優勝者、つまり「昭和最後の新人王」は誰だと思いますか?
その答えは、新人王戦概要の、過去の優勝者一覧から分かります...が、お察しの通り、ただいま平成最後の竜王戦を戦う、あの御方です。