藤井聡太七段が朝日杯2連覇! 渡辺明棋王との中学生棋士対決を制する
2023/04/02
藤井聡太七段が第12回朝日杯将棋オープン戦を優勝し、昨年に続いて2連覇を達成!
- 藤井聡太七段が羽生善治九段以来の連続優勝(日本将棋連盟)
昨年は準決勝で羽生善治竜王(当時)を、そして今年は決勝で渡辺明棋王との中学生棋士対決を制しての優勝です。
これで来月発売の将棋世界2019年4月号の表紙は、ほぼ決まりですね。
渡辺明棋王にすらも圧勝!
ベスト4が出揃った時点で、この中学生棋士対決を期待していた方は多いのではないでしょうか?
準決勝で行方尚史八段を下した藤井七段は、決勝で渡辺明棋王との公式戦初対局に臨みます。
上の画像は、藤井七段が△3五金と打ったときのAbemaTVのスクリーンショットです。
観戦していて、渡辺棋王が「観念した」と言わんばかりに頭を抱えたので、記録に残すべしと思いました。
これ以降も、天を仰いだり後ろに大きくのけぞったりと、いかにも局面が苦しいときの仕草が頻出していました。
それくらい、藤井七段は怖ろしいほどに強かったということです。
昨年に続く華麗な決め手△4四竜
昨年の朝日杯決勝では、▲4四桂!という華麗な捨て駒が決め手になりましたが、藤井七段は今年も魅せてくれました。
124手目△4四竜!が、昨年に負けず劣らずの華のある決め手。
先手玉は飛車角の利きがなくなれば即詰みで、後手玉は王手ラッシュをかけられても凌げる、と見切ったからこそ指せる竜捨て。
藤井将棋は勝ち方に華があるのが魅力なのですが、昨年と同様に4四での捨て駒なのも、また華のあるところ。
こういう勝ち方が、華のある勝ち方だと分かるのが、将棋をやってきてよかったと思える瞬間なんだ。
一般棋戦の最年少連覇記録(16歳6ヶ月)
藤井七段はこの度の優勝で、すでに3回目の棋戦優勝です(棋士になって約2年4ヶ月)。
そして、一般棋戦連覇の最年少記録(こんな記録まであったのか)でもあるのだそうです。
また、一般棋戦の最年少連覇記録、16歳6カ月も樹立した。
(略)
一般棋戦の連覇の最年少記録は、これまで羽生九段が保持していた18歳2カ月で、1987年度・1988年度の第3回、第4回の天王戦で記録していた。
(引用:AbemaTIMESより)
朝日杯負け無しの14連勝!
終局後、藤井聡太七段は「この1年、タイトル挑戦には及ばなかった面もある。この優勝を機にさらに力を付けて、タイトルにも一歩近づけていけたら」とタイトルへの意欲を口にし、師匠の杉本昌隆七段は「1年前より落ち着いてどっしりと指せている印象を受けました」と精神面の成長を讃えました。 pic.twitter.com/illnIMaVOY
— 毎日新聞・将棋 (@mainichi_shogi) February 16, 2019
昨年の朝日杯では、(藤井フィーバーから)半年ほどでこんなにも強くなるのかと驚きましたが、今年はその強さが盤石のものになっていました。
往時の強さを取り戻し、現役最強の呼び声高い渡辺明棋王に圧勝してしまうのですから。
藤井七段は朝日杯に限ると、昨年と今年で14戦負け無し!
今年に至っては、本戦トーナメントで指した4戦とも後手番を引きながら、居飛車党のトップ棋士相手に全て圧勝するなんて末怖ろしいたらありゃしない。
これは初タイトルも近いぞ…!